和装前撮りにおける白無垢のメリット・選び方を女性カメラマンが詳しくご紹介します*

Date:2021/03/12
Last Update:2021/03/12
桜と白無垢

白無垢は色打掛と違い、それぞれの違いがわかりづらく選ぶのが難しいですよね。
衣装合わせの際、選び方がわからないと悩まれている新婦さまが大変多いです(/ _ ; )
白無垢は和装の定番婚礼衣装となっており歴史や願いもある上、メリットも沢山あるので深く知るほど魅力を感じる衣装です*

今回は白無垢を着るか悩まれている新婦さまも選びたくなるようなメリットと白無垢の選び方をご紹介します!
これを読んで白無垢に興味を持っていただけると嬉しいです*

花嫁の定番、白無垢とは

和室で綿帽子を被った花嫁

白無垢は最も格式高い婚礼衣装とされています。
古来、白は“太陽の色”と例えられ神聖な色として、生まれた時に着る産着・故人が着る死装束など一生で大切な瞬間に身につける色として扱われてきました。
結婚することで姓や住居等花嫁を取り巻く環境は大きく変わることから生まれ変わりを意味する衣装として白無垢を身につけていました。

また、神様に仕える人の衣裳が白だったことから邪気を払い神聖な儀式に臨むときの衣裳とされ、花嫁衣裳でも白色を用いられたとも言われています。
“神事の色”・“神聖な色”とされ「純真」「清純」の象徴の色とされています。

白無垢のメリット

神社の前で白無垢を着て

日本ならではの婚礼の色

和装洋装問わず婚礼で日本では白色のイメージがありますよね。
ですが実は海外では婚礼の定番カラーは白ではない場合があるのです!

婚礼はその国の文化や慣習を集めた儀式でもありその国の喜ばしい色や飾り・メイクなどで結婚を祝います。
中国では赤色、韓国のチマチョゴリ、インドのサリーなどではカラフルな色と様々な文化があることがわかります。
他の国では白色を身につける国もありますが日本の伝統衣装で白色を身につけれるのは日本ならではの経験ですよね*

伝統を重んじることができ年配者からの評判が良い

打掛は室町時代に武家の女性が小袖の上に羽織るものとして着用していましたが、江戸時代に入り婚礼衣装として着用されるようになりました。
生まれ変わりを意味する白色(白無垢)、生まれ変わりの新しい血液を意味する赤(色打掛)が婚礼衣装として選ばれてきました。

白無垢は最も格式高い婚礼衣装とされ少し前は色打掛は白無垢よりは格が下として扱われていたため、挙式では白無垢・披露宴で色打掛を着用されることが多かったそうです。
年配の方には今でも和装で婚礼といえば白無垢は必須と考える方も多く伝統を重んじられる方には大変喜ばれます。
親孝行・おじいちゃんおばあちゃん孝行として白無垢を選ばれる方も多い印象です◎

厳かな雰囲気を演出できる

和室で白無垢を着て遠くをみている

白い色は“神事の色”・“神聖な色”とされ「純真」「清純」の象徴の色とされており、白無垢は「純潔」「嫁いだ家の家風に染まる」という意味として昔は扱われていました。
現代では「夫婦になることを清らかな姿で神様に誓います」という意味で考えるのも素敵ですね(*´`)
新たな人生を踏み出す心構えとして白無垢を選ぶというのも粋な選択かもしれません。

綿帽子をかぶることができる

綿帽子と口元

綿帽子は洋装のベールと同じく、新郎さま以外にはお顔を見せないといった奥ゆかしさを感じられるアイテムです。
頭に着用するアイテムとして角隠し(頭に巻く帯状の布)も挙げられますが、角隠しは色打掛と合わせることができますが綿帽子は白無垢のみ合わせることが可能とされています。
和装の婚礼といえば!と綿帽子を希望される方も多く、綿帽子をかぶるために白無垢を選ばれる方もいらっしゃいます( ´ ▽ ` )

透明感を演出できる

白色はレフ板効果があり、お顔の下から光を反射させ影を飛ばしてくれるため肌のくすみを減らし瞳に輝きをもたらしてくれます。
レフ板効果でお肌を明るく演出してくれるので透明感を出してくれる女性には嬉しい効果があります◎

白無垢は色打掛と違い白でまとめているため小物も白で統一すると凛とした印象となり透明感を演出できますよ*

前撮りをするにあたって白無垢の選び方5項目

紅葉の前で綿帽子をかぶって

白無垢は写真だけでは決めにくいですよね( ;∀;)
衣装合わせの際に決めやすいよう選び方を挙げてみました!

1から順番に決めていくとご希望の白無垢を決めやすいですよ*
順番・内容は必ずではありません。
決まっている内容を衣装合わせの担当者さまにお伝えくださいね( ´ ▽ ` )


1.綿帽子や角隠しをつけたいか
2.全身真っ白で着たいか掛下や小物で色を入れたいか
3.生地の色を純白・生成りどちらを希望するか
4.刺繍の凹凸
5.刺繍の柄

次の項から各項目を詳しくご説明しますね!

白無垢の選び方その1:綿帽子や角隠しをつけたいか

綿帽子や角隠しはザ・和装の婚礼衣装といった雰囲気を出せるので古典的な雰囲気を好まれる方から人気のアイテムです。それぞれ意味があるので読んでみてくださいね◎

綿帽子

綿帽子で顔を隠して

古来埃除けや防寒として使われていた衣装が転じて帽子となり、次第に婚礼衣装として使われるようになりました。
綿帽子の形には「挙式が終わるまで新郎さま以外に顔を見られないようにする」「花嫁を魔や災難から守る」といった意味を表します。
奥ゆかしく初々しい印象となり柔らかく見せることができます。

角隠し

竹林で角隠しをつけて

角隠しは日本髪を覆うかたちで被る帯状の布のことを指します。
怒りの象徴である角(つの)を隠すことによって「従順でしとやかな妻になる」といった意味を表します。
お顔をしっかり見せることができるので化粧映え・すっきりした印象を作れます。

大きな違いとしては
綿帽子:洋髪・日本髪問わず着用可能・白無垢のみ合わせることができる
角隠し:日本髪のみ着用可能・白無垢色打掛どちらとも合わせることができる

といった違いがあります。

白無垢と色打掛、白無垢と洋装、と2パターン着用される場合は他の衣装との髪型のバランスも考えると決めやすいですよ(*´-`)
綿帽子は純白のものが多く、白無垢の色との相性もあるため【白無垢の選び方その3:純白・生成り どちらの色の生地を選ぶか】
で色を決める参考にもなるかと思われます◎

白無垢の選び方その2:掛下や襟・筥迫懐剣に色を入れるか

白無垢のコーディネートには大きく2種類あります。
1つは掛下や小物も真っ白で着る古典的な白無垢スタイル。
もう1つは色掛下や小物で色を入れたカジュアルな今時の白無垢スタイル。

今時な着こなしは正統派ではないと心配される方もいますが現代ではどちらも同じくらい見受けられるようになりました。
新婦さまがこれだ!と納得のいくコーディネートをするのが一番ですのでお気に入りの組み合わせでコーディネートしてくださいね( ´ ▽ ` )
組み合わせれるアイテムについて説明します!

わかりやすく赤色のアイテムを入れた場合の写真を掲載しますので見比べてみてくださいね◎

掛下

赤の色掛下

本来、白いものを着用することが一般的で、白無垢・色打掛どちらを着用する際でも白の掛下を着用する形となっております。
最近は色のついた掛下を合わせ印象を変えるコーディネートも増えてきています。

組み合わせのルールはなく、白無垢でも色打掛でも合わせることが可能です*
着用した際に見える部分が多いため色の印象をしっかり出したい方にはおすすめですよ(*´ー`*)

半襟・伊達襟

赤の伊達襟

半襟は長襦袢の襟に縫い付けて襟の汚れを防ぐもので全ての着物を着用する際に必要なものです。
首に直接触れる部分となりお顔に一番近いためお顔映りを左右します。
ベーシックなものは白色ですが花柄や格子柄など様々なものがありご自身のお気に入りのものを持ち込まれることもあります◎

伊達襟はこの写真の赤い色をしている部分です。
重ね着をしているように見せることができ、ラインで差し色をするため強い色を差してもバランスを取りやすいアイテムです。
長襦袢と違い、撮影途中で取ることも業者さんによっては可能なので衣装によってお顔周りの印象を変えたい場合はこちらか筥迫・懐剣セットがおすすめです。

筥迫・懐剣セット

赤の筥迫セット

こちらは胸元に色を入れるものとなっており、筥迫・懐剣・末広の3点と抱え帯や帯締め等のセットです。
それぞれ意味がある素敵なアイテムですよ*

筥迫:江戸時代、武家の女性が鏡や口紅、懐紙などを入れていた現代でいう化粧ポーチ。婚礼では“夫の前では一生綺麗でいます”といった意味があります。
懐剣:武家に生まれた女性は護身用に刀を持っており、“魔除けのお守り”として用いられてきました。
末広(扇子):末広がりな形状から”末広がりの幸せ”を願う意味があります。

こちらのセットは簡単に色を変えることができ、様々な種類があるためお手軽に印象を変えられますよ( ´ ▽ ` )

白無垢の選び方その3:白無垢の生地の色を純白・生成りどちらにするか

竹林でドライフラワーを持って

生成りと純白の色の違い

純白生成り比較

白無垢には大きく分けて生成りと純白の二種類の色があります。
それぞれの違いとして
生成り:柔らかい印象・肌に馴染みやすい・お顔がくすみやすい方もいる・綿帽子は純白のものが多いため黄色みが強いものは浮きやすい

純白;透明感ある印象・肌に馴染みにくい方もいる・人工的に感じられる方もいる・小物等も真っ白にする場合は統一感を出しやすい
といった特徴があります。

肌が青白い方は純白、黄味が強い方・地黒めの方は生成りを選ばれることが多い印象です。
柄の量や凹凸によっても合う合わないがあり、必ずこれといったものはありません◎

一着一着色味が少しずつ違うため上記の特徴にあてはまらない衣装も沢山あります。
写真や想像されているイメージとでは差を感じることが多いため白無垢は特に試着をされることをおすすめします(*´`)

正絹と化学繊維の違い

打掛の生地には正絹と化学繊維(化繊)と二種類があります。
交織といった正絹と化学繊維を混ぜたものもありますが比較されやすい正絹と化学繊維の違いをご説明します。

正絹:絹100%のものを指し、高級感があり柔らかく着心地が良い。柔らかいクリーム色。
化学繊維:軽くて縮みにくく純白のものがある。張りのある生地。
と特徴がありますが現代では化学繊維でも正絹に引けを取らないものも多く素敵なデザインのものも多いですよ*

ご年配の方は正絹=高級といったイメージで必ず正絹、とこだわりを持たれている方もいますが最近は化繊の純白のものを選ばれる方も多いです。
ご自身の肌色との相性を優先すべきところかと思われますのでどちらが正解といったことありません。
沢山試着をしてご自身の肌色・イメージに合うものを見つけてくださいね( ´ ▽ ` )

白無垢の選び方その4:刺繍の凹凸

新婦さまソロカット

打掛の刺繍には大きく分けて凹凸のしっかりしたもの・凹凸の少ないものと二種類あります。
前撮り撮影で沢山のお客様を見て感じてきた印象をあげますと

凹凸のしっかりしたもの:太陽光下だと柄がはっきり見える。華やかな印象。刺繍に使う糸が多く色打掛と同じくらいの重さのものもある。

凹凸の少ないもの:太陽光下だと柄が白飛びしやすい。上品な印象。比較的軽いものが多いため肩や腰への負担が比較的少ない。

凹凸の違い

刺繍の凹凸は写真写りと重さが選ぶポイントかと思われます。
打掛を着ると肩と腰に負担がかかるため小柄・華奢な方は刺繍量の多い打掛を長時間着用すると負担が大きい場合があります。
ロケーションによって相談してみてくださいね◎

白無垢の選び方その5:刺繍の柄

赤と紫の傘を持って振り返っている

打掛の柄は鶴を用いることがとても多く、鶴×梅など様々な柄と合わせて使われます。
鶴柄は好みが分かれやすいため、鶴が入っていても問題ないかで選ばれると選びやすいかと思われます。
柄は沢山の種類があるためよく使われているモチーフをご紹介します!
この柄が着たいといった柄がある場合は柄から選んでも選びやすいですよ(*’▽’*)

延命長寿を象徴する縁起の良いモチーフとして婚礼などの慶事によく使われる柄。
一度つがいとなると一生添い遂げるという性質から夫婦円満の象徴にもなっています。

厳寒を耐え忍び、どの花より早くで咲く梅は生命力が強く忍耐力や美を表す柄として扱われてきました。
平安時代に桜の人気が出るまでは、花見と言えば梅の花でした。
菅原道真が梅を愛したことから天神信仰の普及につれ庶民の間でも梅の人気が高まり、今では日本人になじみ深いモチーフになりました。

鳳凰

「鳳凰が現れると世の中が繁栄する」といわれ、最高級の吉祥紋として好まれてきました。
平和と幸福のシンボルともされており慶事に好まれて使われる柄です。

長寿・無病息災・邪気払いなど様々な意味を持つ菊柄。丸い形が太陽を思わせ、花柄のなかでも最高位の花として用いられています。

白無垢は真っ白のもの以外にも赤フキと呼ばれるもの・色つき刺繍のもの・スパンコールのついたものなどもあり白無垢で個性を出したい人にはおすすめです◎

さいごに

額縁を使った撮影

今回は白無垢のメリット・選び方をご紹介しました( ´ ▽ ` )
皆さま参考になりましたでしょうか?

白無垢は写真だけではわかりにくいため実際の店舗で試着することをおすすめします!
着比べてお気に入りの一着を見つけてくださいね*

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